そもそもVJ用のソフトとは

世の中にはフリーから有料版まで様々な種類のVJ用ソフトが存在します。
ほとんどのVJ用のソフトはVJプレイ用に設計されており、主に映像素材(=DJで言う所の曲にあたる
存在)をフレキシブルに扱えるのが特徴です。(自分のプレイを録画できるソフトも存在しますが、
映像素材作成には別のソフトが必要になります。) 代表的な機能として、複数の映像を切り替えなが
ら途切れずに再生できる「スイッチング機能」/「フェード機能」、 複数の映像を同時に再生しなが
ら合成できる「ミキシング機能」、 再生している映像に特殊効果を与える「エフェクト機能」の4つ
が挙げられます。
またVJソフトによっては、テキスト表示、BPMマッチング、再生速度調節、ビジュアライザ機
能、色味の調節、出力映像の台形補正等、様々な機能を備えているものもあります。更に外部制
御装置としてMIDIやOSCでコントロールできるものもある等、実に様々なソフトが存在します。


その様々なソフトの中から自分のプレイに合ったものを取捨選択するのは一手間ではあります。しか
し一度使い始めると、大抵の場合長い付き合いになるので、まずは各ソフトのデモ版を試用して自分
の納得いくものを選択するのがよいと思います。
参考までに、私が今まで使ったことのあるソフトとその特徴を下記に挙げておきます。
なお、各ソフトはデモ版がありますので気になった方はメーカHPよりダウンロードしてください。
(各ソフトは日本語マニュアルが存在しませんが、2010/8の時点では国産のソフトよりも高機能です。)


GrandVJ(Win/Mac
直感的で非常に分かりやすいUI
最大8個の映像をミキシング可能
各映像をA/B(A、Bの割合は自由に設定可能)に割り当てて、フェードすることが可能
再生速度調整可能
MIDI、OSCコントロール可能
最終出力映像の形状補正可能
最終出力映像の明るさ、コントラストの調整が可能
箱物ソフトにつき自由度が低くカスタマイズができない
映像のポン出しを行う際、非常にレスポンスがよい
各映像素材は頭出ししかできない
Quartz composerを使用すると非常に重い
Ableton liveと連携した自動演奏が可能(ただ、VJは音出ししないので実用性は。。。)


Resolume(Win/Mac
分かりやすいUI
無制限に映像をミキシング可能
各映像をA/Bに割り当てて、フェードすることが可能
BPMマッチング可能
MIDI、OSCコントロール可能
プラグインを利用して多種多様なエフェクトを追加可能
各映像素材にキューポイントを設定可能
プレイ映像の書き出しが可能
Ableton liveと連携した自動演奏が可能(ただ、VJは音出ししないので実用性は。。。)


Modul8Macのみ)
とっつきの悪いUI(ただし一度理解してしまえば使い勝手がよい)
最大10個の映像をミキシング可能
基本機能にプラグインモジュール(自作可能/ネットに共有スペース有)を追加することが可能
各映像をA/B(A最大5個、B最大5個)に割り当てて、フェードすることが可能
プラグインのモジュールを利用すれば、BPMに同期した自動演奏が可能
MIDI、OSCコントロール可能
各映像の明るさ、コントラスト、色合いの調整が可能。
各映像素材にキューポイントを設定可能
プレイ映像の書き出しが可能
現時点(2010年9月)で最もquartz composerに対応している