機材の準備

極論を言えば、PC1台あればVJすることは可能です。
しかしそれでは表現の幅が狭くなるばかりか、PCトラブル時にお手上げになる可能性があります。
そのため、実際は幾つか機材を組合わせての運用が安全です。
どのような機材が存在するかの説明は【機材/ハード】、【機材/ソフト】の項にて行うとして、
まずここでは大雑把な分類と必要なものを説明したいと思います。
機材を大雑把に分類すると、PC及びVJソフト、その他ハードという構成になります。
PC及びVJソフトの特長としては、映像の再生に必要な記録媒体(DVD、BD、VHSテープ等)を持ち歩かなくてよいため荷物が少なくてすむ、
VJソフトによる様々な表現が可能という点が挙げられます。
しかし欠点としては、動作が不安定(PC/ソフトのフリーズが発生する)なこと、
HD動画を使用する場合はハイスペックなPCが必要になる点が挙げられます。
ハードの特長としては、トラブルが少なく信頼性が高い、専用機材により直感的な操作が可能な点が挙げられます。
しかし欠点として、機材自体や映像の再生に必要な記録媒体が重くなり嵩張る傾向があるのと、
VJ用途特化製品は価格が割高な傾向が強い点が挙げられます。


機材の組合わせは、VJそれぞれの考え方による部分が大きいと思いますが、
個人的にはPC+ハードの組合せが表現の幅的にもマシントラブル的にも一番安定したプレイができると考えます。
しかし、最初期の右も左も分からない状態だとどの機材を選べばいいか分からないと思うので、最小組合わせの例を以下に述べます。


最小組合わせの例:
・ノートPC+VJソフト+プロジェクタへの接続ケーブル(注1)
この組合わせは、映像素材を全てHDDに入れて持ち歩けるので本当に楽です。
しかし、PCに何らかのトラブルが発生した場合は即The End(そうじゃなくても、
VJとして演出以外で映像を止めること自体が最悪)という危険性を持ち合わせます。


・DVDプレーヤー×2+ビデオセレクター+プロジェクタへの接続ケーブル(注1)
この組合わせは、映像素材を全てDVDに焼いて持ち歩く必要がありますが、機材への投資資金が安くてすむのと、
PCと違いマシントラブルの危険性が低いのが特長です。


更に、電源用の延長コード、テーブルタップ、コンポジットもしくはSビデオ端子ケーブル
(必要数(最長のもので10m、あとは5m、3m、1mと各種取り揃えると安心))があれば最低限のVJ機材は揃えられます。




注1:
まずはお店もしくはオーガナイザー(イベント主催者)の方にプロジェクタのケーブルを確認しましょう。
通常VJブースに伸びてきている配線はコンポジットケーブル、もしくはS端子ケーブルです。
PCとそれらのケーブルを接続したい場合は、ダウンスキャンコンバータ(【機材/ハード】の項で説明します。)が必要になります。
またデュアルディスプレイへの全画面出力可能なVJソフトを使用する場合で、且、プロジェクタまでの配線を自分で行う場合は、
RGBケーブル及び必要であればRGBの延長ケーブル、安全のためにガムテープを用意する必要があります。
なお、ここで紹介したコンポジット、S端子、RGB等の格ケーブル類は【映像】の項目で説明するようにします。


注2:
まずはお店もしくはオーガナイザー(イベント主催者)の方にプロジェクタのケーブルを確認しましょう。
通常VJブースに伸びてきている配線はコンポジットケーブル、もしくはS端子ケーブルです。